旧国道13号線 栗子峠

福島側

その10
(隧道前の連続ヘアピン)


高平隧道旧道に始まり旧山神橋、中野第一・第二トンネル旧道、大滝第一・第二トンネル旧道、
旧猪沢橋、旧大路橋、新沢橋、旧新沢橋、そして連続ヘアピン区間。
栗子峠へのアプローチ道路の旧道群を紹介してきましたが、
いよいよ栗子隧道福島側坑口への区間が始まります。

杭甲橋を渡ると連続ヘアピンを経ていよいよ栗子隧道への最後のアプローチとなります。
気合を入れてGo!





↓↓↓連続ヘアピンの場所(地図からは抹消されていますが・・・)↓↓↓
mapion

通行日 
2004年5月2日
走行レポート


※レポート中の写真をクリックすると大きな写真(640×480)が見れます。


(この区間は地図に掲載されていないので概略図をを作成しました。
レポート中の番号は概略図の番号に該当しています。)
概略図はこちら





いよいよ最後の連続ヘアピンに挑む!






49 地点付近
しかしこの連続ヘアピンも例によって大変荒れていた。
写真は左上、右上、左下、右下の順で進んでいる。
こうしてみると残雪のある部分のほうが枯れ枝が地上に出ている量が
圧倒的に少なく、道形がはっきりと確認できる上に通行もしやすい、
という結果になった。




50 地点付近
この探索をするにあたっては最初、この残雪の量を懸念していたのだが
こうして訪れてみると大分違った。
もちろん、季節的・時間的に気温が高くなく雪が締まっている時を選んでいるが
こうした場合むしろ残雪があったほうが良いのだ。
それも相当良い、これは嬉しい誤算だった。
雪の上も歩きにくいが藪よりは、いい。




滝のせせらぎが聞こえる・・・
がこの時点では疲労はピークに達しており、ゆっくり鑑賞している
余裕は無かったが。




51 地点
もう隧道は目前だとばかりに黙々と進む。
本来ならばぬかるみをよけて行くところが
そんなものはもう気にならなくなっていた。
ビチャビチャとぬかるみの中を歩く。(靴かなり汚れました)




52 地点
残雪の無い、もしくは少ない区間はこの通りである。
枯れ枝が高く伸び、視界がすこぶる悪い上にぬかるんでいる。
しかしこのような場所でも残雪が効果的だった。
左の写真では路肩に残雪が高く積もっているが
これのおかげでそれほど高くないヘアピンの上の段に
容易に登ることが出来た。
残雪様々である(^_^;




53 地点
一直線に続く道と立派に法面を支え続ける石垣。
この石垣は明治の世からこの道の安全を守ってきたのだろうか?
栗子山隧道の掘削計画の折、こちら福島県側は山形側の坑門との
高度が合わず(こちら側が低かった)、隧道の延長を伸ばすことで
山形側の坑門と繋げようとしたが、結局予算の関係上やむなく
もう一段ヘアピンを作り無理やり山形側と高度を合わせた、
という経緯がある。
この段は丁度当初福島側の坑門が作られるわけだった高度なのだが
この立派な石垣と何か関係があるのか?と妄想してみる(^_^;




54 地点
次の瞬間、遠くに穴が・・・
やった!ついに栗子隧道に着いた!・・・と思ったのもつかの間。
遠くから見ると隧道と見間違ってしまうが、これは暗渠であった。
暗渠の上はヘアピン一段上の路面となっている。




55 地点
そして最後のヘアピンである。
完全に残雪に覆われたこのヘアピンが高度を合わせる為の苦肉の策である。
ここも途中からショートカットしたが振り返れば残雪がその道形を
はっきりと示してくれている。




最上段は比較的穏やかな藪であった。
そしていつ栗子隧道が現れるかと興奮が高まる。




いつだ・・・?いつなんだ!隧道は・・・






56 地点
左上:旧道から小杭甲橋を望む
右上:旧旧道(左)と旧道(右)
下:小杭甲橋橋台

と、その前に現れたのは小杭甲橋跡の橋台であった。
この小杭甲橋はここまで歩いてきた旧道の旧道にあたる。
位置づけとしては旧新沢橋のような具合である。
旧道を進んでいると藪の中、左側に見えてくる。
そして小杭甲橋を渡りすぐに旧道に合流している。
早速近づいてみると過酷な自然環境の中でかなり風化が進んでいるが
しっかりとした橋台である。
では旧道に橋は無いのか?というと旧道は暗渠になっているのだ。
そう、先ほどヘアピンの下の段から見えたあの暗渠だ。




57 地点
小杭甲橋と暗渠を超え、進む。
藪が左右に分かれて行き、まるで我々を誘っているように見える。
そして次の瞬間。




!!!
あ、あの木々の間に見えるものは・・・!


つづく
(栗子隧道福島側)



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