旧国道13号線 栗子峠

福島側

その1
(東栗子トンネル福島側坑口脇〜
万世大路合流地点)


高平隧道旧道に始まり旧山神橋、中野第一・第二トンネル旧道、大滝第一・第二トンネル旧道、
旧猪沢橋、旧大路橋、新沢橋、旧新沢橋、そして連続ヘアピン区間。
栗子峠へのアプローチ道路の旧道群を紹介してきましたが、
いよいよ栗子隧道福島側坑口への区間が始まります。

まず最初は東栗子トンネル福島側坑口脇より飯坂スキー場跡を通り抜け
前回レポートした万世大路との合流地点までをレポートします。






↓↓↓飯坂スキー場跡の場所↓↓↓
mapion

通行日 
2004年5月2日
走行レポート


※レポート中の写真をクリックすると大きな写真(640×480)が見れます。


(この区間は地図に掲載されていないので概略図をを作成しました。
レポート中の番号は概略図の番号に該当しています。)
概略図はこちら




1 地点
2004年5月2日午前6時。
世の中はゴールデンウィークの真っ只中のこの日、
2人の男がここ、東栗子トンネル福島側坑口前に立った。
管理人のdark-RXと今回の強力な助っ人であるおばらさんである。
おばらさんは以前、単独での栗子峠踏破を達成済みの強者なので、
今回はそのこともあって多少気が楽だ。
気は楽だがこの道のりが決して楽なものではないことは
すでに承知している。
普段と違い、文体が硬くなっているのもそうしたことによるのかもしれない(嘘)




2 地点
早速帰りのことを考えてお互いに持参した折りたたみ自転車を
車から降ろし、探索を開始した。
東栗子トンネルから万世大路へのアプローチには
トンネル脇にあるこの道を使う。
この道は前回のレポートで帰りに使ったルートである。




3 地点
路面はいきなりこの荒れようで普通乗用車等では
なかなか厳しい。
また勾配もかなりものだ。
レポート執筆現在では梅雨明け時の豪雨の影響か
さらに荒れが進んでいるとの情報を得ている。




道は急なヘアピンと急勾配で一気に高度を稼ぐ。
そこにあってこの場所などはものすごい溝である。
乗用車でははまると確実にスタックしてしまう深さがある。




4 地点
非常に荒れた道を少し進むと荒れ、勾配ともに状況が一変する。
飯坂スキー場跡に出たのだ。
この区間も九十九折で高度を上げていくことには変わりないが
そのスパンが広く、その分勾配も緩やかなのだ。
そしてこの場所がスキー場跡地であることによる
遺構が散見されるようになる。
写真の遺構は一体何なのか、は良く分からない。
しかしこちらの昭和50年度の空中写真(※)より
一部を抜粋したものを見て頂きたい。
昭和50年の時点ではゲレンデの跡がくっきりと筋になっている。
これを見る限りでは赤丸で囲んだ部分に建物のようなものが
見えないことも無い。(と言うか見える)
丁度この場所もこの辺に当たり、この建物の遺構の可能性がある。

※「国土画像情報(カラー空中写真) 国土交通省」より抜粋




5 地点
そしてスキー場跡としてはこれ以上は無いと言っても過言ではない
遺構はやはりこれであろう。
リフトの支柱である。




いまだワイヤーが張られた状態で残るその支柱は
ゲレンデが無くなって久しいであろう
この場所に今でも立ち続けている。
もちろん二度と稼動することはない。




一台の車が登っていく。
現在でもこの道は地元の方、山菜取り、釣り、そして
旧廃道探索を目的とする人たちによって
結構需要があるようである。




6 地点
ゲレンデが横切っていたはずのこの道には
現在はその痕跡すらなく、先ほどのような遺構がなければ
ここがスキー場跡であったことはまったく分からない。
先ほどの空中写真ではまだゲレンデの跡が
くっきりと帯状に残っていたはずなのだが・・・




7 地点
自転車を押しながら歩くこと約20分でスキー場跡を過ぎ、
万世大路へと合流することが出来た。
写真右方向が前回レポートした連続ヘアピン区間方向、
そして左方向が今回辿ることになる栗子隧道への道である。
おばらさんの口から(ここまでの道のりについて)
「こんなに近かったか?」という言葉が発せられた。
やはり単独踏破と違いここまでも色々と雑談をしながら
登ってきたこともあり、黙々と進むより時間の流れが
速く感じたのは自分も一緒であった。
これから本格的に始まる栗子峠踏破の道のり、やはり
同行者がいるというのは心強いものだ・・・そう感じた瞬間だった。

こうしてついに万世大路・栗子峠への挑戦が始まった!



つづく
(万世大路合流地点〜二ツ小屋隧道福島側坑口)




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