国道114号線 大柿ダム旧道 in ダム底


その4

R114号線の旧道が眠る大柿ダムの湖底。
2004年夏、ついにそのダムの湖底が姿を現しました。
現役時代の面影を垣間見た旧大柿橋、そしてダムの底に広がっていたのは・・・
大柿ダムR114旧道リベンジ!





↓↓↓大柿ダムの場所↓↓↓
mapion


通行日 2004年8月28日
走行レポート



※今回のレポートは前回レポート、「国道114号線 大柿ダム 旧道」から
ご覧になると一層お楽しみ頂ける?と思います(^^;




水の無いダムを進みます。
なにやらコンクリの構造物が見えたりします。
いつもはダムに沈んでいるんでしょうか。




ひび割れた地面から突き出た朽木。
細かい枝は洗い流され、「芯」のみになっても
まだ立ち尽くしている姿はなんというか異様ですね。
木の表面も表皮が剥がれ落ちて白くなっていました。




するとまた例のポールが見えてきました。
つる下がっている物が手が届くところにあったので
少しいじってみましたが、中は空洞で非常に軽いです。
やはり「浮き」だったようですね。




枯木に引っかかった毛布。




そして旧国道レポなのに水没区間に入ってからちっとも
道路構造物が無い、という事態になっていました(汗)が
ここに来てやっと現れました、国道の遺構が。
川辺にニョキニョキとポールが立っているではないですか!
これこそまさに国道の路肩だったに違いないですね(^^)
たったこれだけ、これだけでもダム底に撤去されずに残ったことは貴重です。

そして水没区間の国道遺構は残念ながらこれが最初で最後になったのでした。
この先は・・・




そして上の写真のカーブを曲がるとそこには
遥か向こうまで続く荒涼とした、何も無い平地が広がっていました。
国道跡はいったいどの部分を通っていたのか。
この時点で早くも「旧国道探索」という目的は失われてしまった・・・
これじゃまったく分かりません(-_-;






しかしどうせここまで来たなら、と水没地点まで行ってみることに。
ここに来て川は蛇行を始め幾股にも分かれており、
いったいどれが本流であったのかは分かりませんでした。
ダムが出来たことで地形そのものが完全に変わってしまったようです。
そして、ここまで良好だった乾いた路面状態がついに悪化し始めました。






鳥の足跡が付いたそれは非常に粘度が高い泥であり、
もし、足が沈むようなことがあると一人では脱出できなくなる可能性を感じました。
一歩一歩、慎重に路面の状態を確かめながら進むしかありません。
比較的乾いているところを選んでも泥の深さは15〜20cmはあったと思われます。
関係ないですが、今は少なくなった250ml缶(しかもステイオンタブじゃない)や
炊飯器の釜?のようなものもありました。
水位が戻ったであろう今頃はダム湖の中をゆらゆらと旅していることでしょう(^^;




なんてのんきなことを考えている内にいよいよ水没区間が見えてきました。
泥の深さと柔らかさがだんだんと増してきて、進んでは戻り、進んでは戻り
を繰り返しながらベストなルートを探します。




地面に歩ける場所がなくなったので湖岸の斜面に移り
(移るまでも怖かった)歩を進めます。
もう少し、もう少し・・・




そして・・・ついにその湖岸の斜面もこれ以上進めなくなりました。
ここで終了ですね。
この先はご覧の通り深い湖の底へ沈んでいます。
場所的にはこの辺になると思います。
結果、国道の遺構はほとんど残されてはいませんでしたが
ダム底の状況を見ることが出来て満足です。

それにしてもこの空間は・・・自分がこの場所に居る事が不思議になってしまう空間です。
普段はダムの底であるという事実と、この灰色で支配された世界がそう感じさせるのでしょうが。
「ここにダムが出来る前はいったいどんな場所だったのだろう?」とか
「どんな自然が広がっていたのだろう?」みたいなことを柄にも無く感じてしまうのです。
一度ダムに沈んでしまった自然は二度と取り戻せないのだから
ダムの乱立は止めましょう(と言ってみる)

この後、水際から逃げるように帰ったことはいうまでもありません(笑)
この日は緊張と水際効果(?)ですこぶる体調が悪くなりました(^_^;

以上、darkがダム水没地点よりお伝えしました。


(完)


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